法テラス出張所、被災県5ヵ所閉所へ 弁護士ら今後の支援模索

3月いっぱいで閉所となる法テラス東松島=東松島市

 日本司法支援センター(法テラス)が、東日本大震災で被災した宮城、岩手、福島の3県に設けた出張所計7カ所のうち、5カ所が3月末で閉所する。資力を問わず、被災者が無料相談を利用できるなどとした震災特例法も3月末で期限を迎え、司法による公的な被災者支援の縮小が見込まれ、弁護士らが今後の支援の在り方を模索している。

 法テラスは2011年10月、宮城県南三陸町への開設を皮切りに、宮城県に3カ所、岩手、福島各県に2カ所の出張所を開設し、弁護士や司法書士が法律相談などに当たってきた。

 今月末で宮城県内は全出張所を閉め、岩手県では大船渡市、福島県では広野町の出張所だけを残す。

 議員立法で定めた特例法は12年4月、3年間の時限立法として施行。2度の延長を経て、被災者の相談機会を確保してきた。3月末に期限が切れると、無料法律相談の利用は所得制限のある震災前の形に戻る。

 全国で12~19年度、特例法に基づく法律相談援助は計約41万件、震災に起因する事件の手続きに必要な費用を立て替える震災代理援助は計約1万件にそれぞれ上った。

 法テラス宮城副所長の千葉達朗弁護士(仙台弁護士会)は「資産の多寡を問わない特例法を用いて、多くの被災者の生活再建を支援してきた。一定の役割は果たせた」と言う。

 関係者によると、宮城県内の出張所に寄せられる相談のうち、震災に関連する内容は近年、数%にとどまるという。

 仙台弁護士会によると、震災関連の課題は災害法制に基づく復興支援の枠組みに収まらない。損壊した自宅に住み続けざるを得ないケースや、災害援護資金の返済に伴い経済的に困窮する事例など、多様な相談に応じることが求められる。

 高齢だったり障害があるなどして自ら相談窓口に足を運べない人たちへの対応も課題だ。同弁護士会災害復興支援特別委員長の小野寺宏一弁護士は「中間支援団体などと連携し、当事者に積極的に働き掛けるアウトリーチ型の支援が一層、重要になる」と話す。

河北新報のメルマガ登録はこちら
3.11大震災

復興再興

あの日から

復興の歩み


企画特集

先頭に戻る