ホッキ飯、シラウオ、イチゴ 食材の宝庫・荒浜を弁当でかみしめて

特製「あら浜絆弁当」を荒浜中の生徒に手渡す塚部さん(左から2番目)
亘理・荒浜の食材を盛り込んだ特製弁当

 東日本大震災の津波で全壊し、現地再建した亘理町荒浜地区のすし店「あら浜」が、地域の小中学生に地元食材をふんだんに使った特製「あら浜絆弁当」をプレゼントした。10年間の復興の歩みに感謝し、未来を担う子どもたちに荒浜の魅力を味わってほしいとの願いを込めて盛り付けた。

 荒浜漁港で水揚げされるホッキ貝を炊き込んだ郷土料理ホッキ飯をはじめ、旬のシラウオやヒラメの天ぷら、特産ノリの巻きずしにイチゴと亘理・荒浜を象徴する食材を詰めた。

 プレゼントは3月24日に行われた。2代目で統括店長塚部慶人さん(39)ら料理人7人が早朝から180個を調理。荒浜中の生徒61人分と荒浜小の児童93人分を集会所などで手渡した。

 10年前、あら浜では昼食の客が引き、仕込みをしていた最中に揺れが襲った。内陸に避難し、3日後に戻った店舗はへどろにまみれていた。「再開は難しい」。そう覚悟し、半月後に仙台市の飲食店で働き始めた。

 取引のあった仙台三越(仙台市)から弁当販売を持ちかけられ、再起。2012年に同市に出店し、16年に亘理町で再建した。

 コロナ禍で打撃を受けるこの1年はネット販売やテークアウトにも力を入れ、名物はらこ飯などを求める常連客らに支えられ、踏ん張る。特製弁当には漁師や農家ら生産者を応援する意味合いもある。

 塚部さんは「震災10年の節目に感謝の思いを形にしたかった。食材の宝庫である荒浜の素晴らしさを味わってほしい」と語った。

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