農業景況、大幅に悪化 66%が「売上高にコロナ影響」

2020年の農業景況。かっこ内は19年比増減ポイント。▲はマイナス

 日本政策金融公庫(日本公庫)がまとめた2020年の東北の農業景況調査によると、景況動向指数(DI)はマイナス22・3だった。19年に比べて39・4ポイント低下の大幅悪化で、2年ぶりにマイナス値に転じた。新型コロナウイルスの感染拡大について、売上高に「マイナスの影響」と答えたのは20年上半期と比べて24・6ポイント増の66・1%に達した。
 業種別のDIは表の通り。全10業種のうち7業種で悪化した。大幅に落ち込んだ肉用牛は、高価なブランド牛の需要が減ったことに加え、輸出減少も響いたとみられる。
 全体に占める割合が高い稲作も大きく低下。飲食店への時短要請などで日本酒の需要が落ち込み、特に業務用の売り上げが落ちた。
 一方、巣ごもり需要により、養豚は大幅に増加。ブロイラーは前年より低下したが、プラスを維持した。
 21年の見通しは10・3ポイント低下のマイナス32・6。5業種が悪化、果樹が横ばい、4業種が改善を見込む。
 売上高への影響を業種別にみると、「マイナスの影響」は露地野菜71・5%(20年上半期比53・6ポイント増)、稲作70・5%(37・6ポイント増)と大幅に増えた。作物の収穫・販売の時期を挟み、影響が顕著に表れた。
 DIの低い肉用牛は、マイナスの影響が94・9%(2・1ポイント減)と厳しい状況が継続。一方、DIの高い養豚は9・3%(1・3ポイント減)、ブロイラーは20・7%(10・5ポイント減)にとどまった。
 日本公庫農林水産事業本部東北地区総括課は「コロナの影響がなくならないと景況は改善しないと思うが、ウィズコロナ時代に合わせて販路などを模索する動きもある」と説明する。
 調査は1月、日本公庫が融資する東北の2194の個人・団体を対象に郵送で実施。有効回答は899件(41・0%)。

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