<NPOの杜>自由に遊び、学ぶ拠点に 子どもの居場所○○

子どもの居場所○○で木工遊びに夢中の子ども=3月
○○の入り口看板

 仙台空港アクセス線杜せきのした駅と美田園駅の北側に広がる名取市下増田地区。住宅や田畑が多く見られるこの地域の中に、子どもたちが集まる一軒家があります。一般社団法人プレーワーカーズが運営する子どもの居場所○○(まるまる)です。3年前に○○を始める際、この場所の名称をスタッフで検討したところ「ここに来た子が、その子にとってちょうどいい名前を心の中で付けてほしい」と、○○と名付けたそうです。

 ○○には1日5、6人の子どもたちがやってきます。「人数が多ければいいってもんじゃない」と話すのは団体代表の須永力さん(57)。イベントのような大規模で多くの子を集めるのではなく、地域に根差した、ふらっと立ち寄れるような居場所づくりを目標にしています。

 ○○では、何をするのも自由です。例えば晴れた日には庭で鬼ごっこや「だるまさんがころんだ」をして駆け回ったり、木材で遊具を作ったりしているそうです。取材をした日は、子どもたちが建設中の秘密基地を発見しました。穴を掘ったり、何かを思うがままに作ったりと、家や学校、公園ではできないことがここではできます。

 遊ぶだけでなく、宿題もきちんとする子どもたち。宿題の時間を設けているわけではありません。座卓で宿題をして、外で遊んで、休んで、習い事に出掛けていきます。つまりここは、子どもたちの拠点となっているのです。

 子どもたちと一緒に遊んだり、見守ったりと温かく接する広川和紀さん(34)。最近は保護者との連絡を無料通信アプリLINE(ライン)で行っているそうです。対策をきちんとし、子どもの様子を見守る大人がいて、行き届いた連絡ができているからこそ、保護者も安心できるのでしょう。親でも先生でもない大人や年の離れた子と接することで、人間関係を築いていくことも期待されています。

 「ぶんちゃ」(須永さん)、「かずき」(広川さん)という愛称で親しまれているお二人。「いつも近くに顔見知りのおじちゃんがいる」ことが、子どもたちにとって、家でも学校でもない第3の心の居場所となっています。そんな子どもたちの居場所を宮城県内に114カ所つくることを目指し、今日も○○にやってくる子どもたちを温かく迎えます。
(認定NPO法人杜の伝言板ゆるる 丹野伶菜)

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