高齢者向けワクチン、東北でも接種始まる 宮城は13日から

左腕にワクチンの注射を受ける高齢者=郡山市の星総合病院

 高齢者向けの新型コロナウイルスワクチンの接種が12日、青森、岩手、山形、福島の東北4県でスタートした。青森、むつ、一関、山形、郡山5市の病院や高齢者施設で、計480人が米ファイザー社製ワクチンの投与を受けた。前例のない手探りの計画と準備になったが、特に混乱もなく、初日を終えた。

 青森市の介護老人保健施設「すずかけの里」は、入所者95人が対象。車いすに乗ったまま受けた山口きよ子さん(91)は「全然痛くなかった。これで安心だ」とにこやかに話した。

 施設を運営する村上秀一医師は「早い段階で実施できてありがたい」とほっとした表情を浮かべた。外部からの来訪者を制限する建物のゾーニングを徹底したといい、「これで利用者と家族が会えるようになる」と期待した。

 山形市では、高齢者施設3カ所で入所者ら計65人が受けた。35人が接種した「さくらパレス」は月内に200人分の対応が控えているといい、担当者は「職員の体調管理が気掛かり。日をずらして少人数ずつ行う」と口元を引き締めた。

 福島県のトップを切った郡山市。2病院で各100人に投与された。密集回避のため、専用電話とインターネットの予約で時間帯を区切り、15分刻みで10人ずつ会場に入った。

 「感染力が強い変異株にどれほど効果があるのか。有効期間も不明」と不安な様子だったのは、星総合病院で受けた無職志賀俊典さん(74)。隣の宮城県の感染再拡大に触れ、「東北は仙台から広まるのが通例。集団免疫獲得まで数年かかるだろう」と警戒を解かなかった。

 一関市では、高齢者施設2カ所の計50人が対象となった。既にワクチンが到着している盛岡市では医療機関7カ所に分配を終え、13日以降に接種が始まる見通し。岩手県の担当者は「4月最終週には各自治体に1箱以上届く。順次、進めてほしい」と話した。

 宮城県は13日、秋田県は14日に接種を始める。村井嘉浩宮城県知事は12日の定例記者会見で、県にワクチン関連の問い合わせが殺到している現状を明らかにし「高齢者の分だけで相当、混乱している。ある程度雑ぱくでいいので、早期の情報発信を国に求めたい」と訴えた。

スタッフに支えられ、ワクチンの接種を受ける利用者=12日、青森市の介護老人保健施設「すずかけの里」
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