保健所職員、受話器置く暇もなく 仙台市が青葉支所の業務公開

陽性患者との電話対応に追われる青葉支所の職員=12日午後3時ごろ、仙台市青葉区役所

 仙台市は12日、新型コロナウイルス感染者の急激な増加で、繁忙を極める市保健所青葉支所(青葉区保健福祉センター)を報道機関に公開した。青葉区は飲食店や事業所が集積する市中心部を抱え、陽性患者の3分の1が集中する。市は職員数を前年度当初の6倍に増やし、感染経路の特定に向け、電話による患者への聞き取りに全力を挙げる。

 「おせきは出られていますか」「食事会は行っていませんでしょうか」

 青葉区役所6階にある支所。女性保健師が受話器を手に症状や行動歴を尋ね、調査票に忙しくペンを走らせた。時折、不安を訴える感染者に優しく言葉を掛けた。5分が過ぎたが、受話器を置くことはなかった。

 市は本年度、感染症対策に関わる支所の職員を前年度当初の8人から26人に増やした。他自治体の応援職員を合わせると、1日に約50人が業務に従事する。

 感染源を追う積極的疫学調査や患者の日々の健康観察に加え、青葉区は事業所などの施設調査の負担が大きい。感染者が発生した施設に滞在歴がある濃厚接触者は青葉区民に限らず、調査しなければならない。

 支所によると、調査対象者に電話しても連絡が取れない場合、メールを送って対応することも多い。プライバシーに踏み込むため、行動歴を明かしてもらうのに時間がかかり、調査業務は深夜まで及ぶという。

 前年度まで同区保健福祉センター次長だった小林浩子主幹は「保健所から連絡が来たら、すぐ反応してもらえると調査効率が上がる。知らない間に感染が広がることがないよう協力してほしい」と呼び掛けた。

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