「高齢者ワクチンの予約まだ?」 接種券送付で医療機関に電話殺到

外来患者にワクチン接種の流れを説明する大和院長=14日、仙台市若林区

 新型コロナウイルスワクチン接種を巡り、仙台市内の医療機関が高齢者への説明に追われている。接種日程や場所が決まらない中、市が65歳以上に接種券を一斉送付したため、高齢者が「予約が始まった」と勘違いしたケースもある。市医師会は問い合わせの電話が殺到し、一般診療に支障が出かねないとして、市の発表を待つよう呼び掛ける。

 「先生のところで接種できますか」「予約はいつ始まりますか」「家族も一緒に受けられますか」-。

 若林区なないろの里1丁目の「やまと内科クリニック」には連日、外来診察時や電話で、ワクチン接種に関する患者からの質問が相次ぐ。早速、接種予約をしようと接種券を手に来院した患者もいたという。

 大和博院長(50)は「外来の高齢者の約8割が話題に出すほど関心が高い。診療後、1人ずつ説明の時間を取って対応している」と明かす。毎回、クリニックで接種が可能と伝え、開始時期は市の広報紙「市政だより」やホームページなどで確認するよう求める。

 説明を受けた若林区の無職男性(94)は「足が悪く、集団接種には不安があった。主治医の下で受けられると分かり、取りあえず安心した。市には今後、分かりやすく接種方法を知らせてもらいたい」と話した。

 青葉区のある診療所は問い合わせの電話を減らすため、接種希望者のリストアップを始めた。予約が始まれば個別に連絡すると約束し、患者の不安を取り除く。院長は「万が一、急なキャンセルなどでワクチンに余りが出た場合も、リストを見て希望者にすぐ連絡できる」と説明する。

 市は3月31日、約27万人の高齢者に接種券を一斉に送付した。同封資料に接種会場やスケジュールなどの案内がなく、市が設置したコールセンターにも一時、問い合わせが殺到した。

 市によると、高齢者への接種は今月20日、特別養護老人ホーム入所者を皮切りに、施設入所者に優先接種する。それ以外の個別接種や集団接種は早ければ5月後半に開始できる見通し。

 市医師会の福寿岳雄理事(58)は「問い合わせで医療機関の電話がふさがってしまうと、通常診療にも支障が出る可能性がある。時間がかかっても希望者は必ず接種できる。慌てずに、市が予約方法を発表するまで待ってほしい」と余裕を持った対応を期待した。

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