ワクチン接種の 効果は? 安全性は? 仙台医師会に聞きました

新型コロナウイルスのワクチン接種

 新型コロナワクチンの高齢者向け接種が宮城県でも始まりました。まだ市町村や人数が限られていますが、順次拡大される計画です。効果は? 安全性は? ワクチンへの疑問や接種に関する不安を、仙台市医師会の予防接種担当理事で「かわむらこどもクリニック」(仙台市青葉区)の川村和久院長に聞きました。
(編集局コンテンツセンター・佐藤琢磨)

予防効果は90%以上、変異株にも有効

 Q ワクチンで発症を防ぐことができる?
 A 絶対ではありませんが、かなり高い確率で防げます。ワクチンが新型コロナウイルス感染症を予防する効果は90%以上といわれ、予防効果はインフルエンザワクチンよりも高いとされています。

 Q 変異株にも効きますか。
 A 海外の研究では、日本国内で確認されている「N501Y」「E484K」などの変異株にも効果があることが証明されています。ウイルスは2週間に一度変異を繰り返していて、感染拡大や流行が長くなれば変異の起きる確率が高くなります。変異の状況によってワクチンの効果が弱まる可能性もありますが、現状では心配ありません。

 Q 絶対に接種しなくてはいけないの?
 A 接種は義務や強制ではなく任意ですが、2020年12月改正の予防接種法で、接種を受けるよう努めなければならない「努力義務」が課せられました。集団免疫といって、接種する人の割合が高くなるほど感染拡大を防ぐ効果も期待されます。仙台市医師会は、地域を守るためできるだけ多くの人に接種してほしいと考えています。

発熱や痛み、だるさは2、3日で軽くなる

 Q 副反応にはどんな症状がありますか。
 A 副反応は異物から体を守ろうとする働きなので、予防接種後に反応が出るのはある程度仕方のないものです。症状としては38度以上の発熱、注射箇所の腫れや痛み、全身のだるさ、頭痛、筋肉痛などがみられます。若い人ほど反応が強く出ることがありますが、2、3日で軽くなることがほとんどです。接種後の症状が心配な場合は、接種した医師や宮城県のコールセンター022(398)9211=24時間対応=に相談してください。

 Q 接種後に発熱したら解熱鎮痛剤を飲んでもいい?
 A 市販の鎮痛解熱剤や医療機関で処方された薬なら問題ありません。2回目は副反応による発熱や痛みが強く出ることが多いので、接種した医師やかかりつけ医に相談して準備しておくといいかもしれません。ただ、予防のための事前服用は勧められません。

 Q 「アナフィラキシー」が怖いです。症状や発症する確率を教えてください。
 A 予防接種や食べ物が原因のアレルギー反応で、じんましんなど全身の皮膚症状や複数の臓器に症状が表れるのがアナフィラキシーです。さらに、血圧や意識が低下し、生命に関わるような状況を「アナフィラキシーショック」と呼びます。心配が強まるかもしれませんが、発症する確率はとても低いです。国内では2月17日~4月4日、接種100万件当たり72件の報告があります。つまり0・0072%です。また、4月6日現在、アナフィラキシーを起こした人で命にかかわった事例は一例もありません。

2回の接種で効果と持続性がアップ

 Q 1回だけの接種では効果はありませんか。
 A 全く効かないわけではありませんが、予防効果が弱まります。1回目だけでは50%程度の予防効果です。2回目の接種をすることで1回目に作られた免疫が増加し、予防効果が90%以上に高まります。そのためにも2回接種を受けることが必要です。

 Q コロナに感染して治った人も2回の接種が必要?
 A 1回でいいという考えもありますが、2回接種した方が免疫の効果と持続性が高まります。コロナに感染して治癒すれば抗体が生まれ、一定期間は感染が予防できます。ただし、予防できる期間はさほど長くないとされるので、コロナにかかった人でもワクチン接種をすべきでしょう。

 Q 妊婦も接種できますか。胎児への影響が心配です。
 A 接種しても大丈夫という確実な証拠も、接種したら駄目だという証拠もありません。妊婦が肺炎になると重篤になる可能性が高まります。新型インフルエンザでは妊娠後期でもワクチン接種を優先した例があります。かかりつけ医に相談し、不安を取り除いてから考えてください。

 Q 接種にかかる時間はどれくらいですか。
 A 1時間ほどです。肩を出しやすい服装で問診票がしっかり記入されていれば、スムーズに進みます。注射後にアナフィラキシーを起こさないか15~30分程度の経過観察が必要なので、余裕を持って受診してください。

[コロナワクチン接種]費用は無料。接種当日に16歳以上の人が対象で、原則として住民票のある市町村の医療機関や接種会場で受ける。政府は米国のファイザーとモデルナ、英国のアストラゼネカの3社と契約を交わす。先行するファイザー社のワクチンは通常、1回目から3週間後に2回目を接種する。

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