東北地方の豊かな食材が改めて注目されている。新型コロナウイルスの感染拡大は収束が見通せず、自宅で食を楽しむ巣ごもり需要が衰えない。食材の王国を盛り上げる生産者や店を訪ね、お取り寄せ商品を紹介する。
季節はボタンの花咲く春。鶴岡市出身の作家藤沢周平さん(1927~97年)は小説「三屋清左衛門残日録」に「筍(たけのこ)の味噌(みそ)汁」を登場させ「酒粕(かす)を使うのが土地の慣(なら)わし」と記した。
鶴岡の人々はそれを、市郊外の湯田川集落の特産タケノコ「湯田川孟宗(もうそう)」を使った「孟宗汁」だと言う。藤沢さんがかつて集落の中学校の教壇に立っていた深いゆかりがあるからだ。
孟宗汁は、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の食文化創造都市に日本で唯一認定された鶴岡市で、春に欠かせない郷土食だ。厚揚げやシイタケと共に煮込む主役のタケノコは、湯田川集落の「朝掘り」が一級品として定着している。
湯田川は国内の孟宗竹の群生地の北限と言われ、タケノコは柔らかさと色の白さで知られる。早朝に収穫されたばかりの朝掘りはえぐみが少なく、食い道楽は手に入れるために多少の苦労はいとわない。
温泉街でもある湯田川集落には毎年5月ごろ、朝掘りの直売所が期間限定で設けられ、早朝から観光客らの長蛇の列ができるのが風物詩。隣県や関東圏から一晩かけて駆け付ける猛者も少なくなかった。
新型コロナウイルスの感染拡大で、直売所は昨年に続いて今年も設置が見送られた。昨年は通信販売の注文件数が倍増し、今年はさらに上回る勢いだ。鶴岡市農協の担当者本間一輝さん(25)は「直売所を開けないのは残念だが、一人でも多くの方に旬の味覚をお届けしたい」と話す。
[メモ]湯田川孟宗は収穫量が隔年で増減し、「裏年」に当たる今年は約8トンを見込む。「表年」の昨年は12トンだった。出荷は4月下旬から1カ月ほど続き、ピークは5月上旬。鶴岡市農協は電話とウェブショップ「だだぱら」で5月10日まで注文を受け付け、順次発送する。価格は3キロ(2~5本)で4600円。連絡先は鶴岡市農協園芸特産課0235(29)2828。
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