仙台市青葉区国分町のキャバクラ店で裏方として勤務する須藤美沙子さん(44)=同市宮城野区=が、対話を通じて心をケアする「精神対話士」の資格を取得した。ホステスらの悩みを聞く中で、話を聞く姿勢を身に付けたいと一念発起。「苦しさを抱える人らに寄り添い、社会に貢献したい」と意気込んでいる。
塩釜市出身の須藤さんは大学卒業後に空港の窓口スタッフや仙台市内の居酒屋店員などを経て、2011年から国分町2丁目のキャバクラ店「クラブリッツ」で勤務。主にレジ打ちや客の案内などに従事している。
ホステスとの交流が資格取得のきっかけになった。クラブリッツに在籍する25人のホステスは、年齢も仕事を始めるようになった事情もそれぞれ違った。「悩みを抱える女の子たちの話を受け止められるようになりたい」と精神対話士を目指す決意を固めた。
18年ごろ、仕事の後や休日に独学での勉強をスタート。20年夏から資格取得のため、一般財団法人メンタルケア協会(東京)の講座を受け、21年1月に合格した。
精神対話士は全国で約1000人、宮城には須藤さんも含めて40人いる。精神科医などとは異なり、治療や悩みの解決を目的としない。傾聴と受容、共感を柱に寄り添って話を聞くことで心をケアし、自ら解決に向かう気力を持ってもらう。「アドバイスは控える」「どんな考えも否定せず、まずは受け入れる」などのポイントがあるという。
「思いっきり自分の話ができる場所が今、なかなかない」と須藤さん。「店のお客さんも、自分の話を聞いてほしい人が多い。人には自分の思いを吐き出せる場所が必要だと実感した」と強調する。
対話士のスキルは、店でも生かされている。ホステスの片瀬みさきさん(33)は仕事前、必ず須藤さんに悩みなどを打ち明けるといい、「何でも聞いてくれるお母さんのような存在」と話す。
滝田信介代表(42)は「経済的な悩みを抱える女の子が多い中、同性の立場でケアしてくれて非常にありがたい」と感謝する。
コロナ禍が影響し、須藤さんへの依頼はまだないが、今後は宮城県内の無料相談会に参加する予定だ。「人は話を聞いてもらうことですっきりするし、優しくなれると思う。分断の時代だと言われているが、対話を通じて少しでも優しい社会になればうれしい」と語る。
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