宮城の3市議選、トップ当選はいずれも女性新人 「みんな待ってた」「蔑視発言影響も」

自宅で支持者と当選を喜ぶ遠藤さん(左)=4月28日午前、登米市迫町

 4月25日投開票された宮城県登米、栗原、東松島の3市議選は、いずれも女性新人候補がトップ当選した。男女格差の解消を望む期待が、暮らしに身近な地方議員選挙に表れた形だ。当選間もないフレッシュな3人に、最多得票に対する受け止め、当選までのハードル、女性議員を増やすための課題を聞いた。
(栗原支局・門田一徳、登米支局・宮崎伸一、石巻総局・大芳賀陽子)

 トップ当選した新市議は、登米(定数26)の元鮮魚店員遠藤真理子さん(46)、栗原(同24)の農業菅原麻紀さん(49)、東松島(同18)の元衆院議員秘書浅野直美さん(44)。

 最多得票を得た要因について遠藤さんは、東京五輪・パラリンピック組織委員会の森喜朗前会長の女性蔑視発言、性被害を告発する「#MeToo」(私も)運動などによる社会の変化を挙げる。「女性は意識を高めなくてはならないという時代の流れが後押ししてくれた」と振り返る。

 栗原市議会で8年ぶりの女性議員となった菅原さんは、「女性が出るのをみんな待っていたんだと感じた」と語る。浅野さんには、「女性として応援する」など特に同性の期待が多く寄せられた。

 出馬を決意してから初当選までの道のりには、さまざまなハードルがあったようだ。浅野さんは出馬を検討していた頃、「『議員は男性がやるものだ』という考えの人が多いと肌で感じた」という。東松島市で立候補した新人5人のうち女性は浅野さん1人だった。

 菅原さんが、本格的に選挙の準備を始めたのは今年1月。試行錯誤しながら進めていたが、途中から地域の人たちが手伝いを買って出てくれた。「選挙のやり方を知らない人が多かったので、みんなで補って乗り切った」と選挙態勢づくりの苦労を話す。

 女性議員を増やすためのポイントは何か。3人が挙げたのは「育児」だった。遠藤さんは「子どもが大きくなり独立したことと、鮮魚店の仕事が一段落したタイミングが重なった」と経緯を説明する。菅原さんも、子どもの独立で立候補のハードルが下がったという。

 「育児と家事は女性の仕事」という古い固定観念を改め、家族で役割分担することも大切なようだ。

 子ども3人を育てる浅野さんは、家族のサポートがあり選挙を乗り切れたという。「夫はチラシのポスティングなど選挙も精力的に支えてくれた。子育て中は本人にやる気があっても環境が整わないと選挙への挑戦は難しい」と、日常生活での格差解消の大切さも強調した。

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