<アングル宮城>被災地で農業振興 仙台・荒浜 フルーツパーク

<新生>10ヘクタール余りの防災集団移転跡地に完成した観光農園。区画の形は住宅地だった当時とほぼ同じで、かつての荒浜地区の面影が残されている(写真8枚を合成)

 東日本大震災で被災した住宅跡地に、広大な観光農園が誕生した。

 震災から丸10年となった今年3月、仙台市若林区の荒浜地区にオープンした「JRフルーツパーク仙台あらはま」。東日本最大級となる8品目156品種の果樹などを栽培し、1年を通して摘み取りが楽しめる。併設のレストランや直売所では地元産の食材を中心に扱うなど、被災地の農業振興にも一役買っている。

 ナシやリンゴの木には宮城県で例が少ない「ジョイント栽培」を採用した。隣り合う木の幹を約1メートルの高さで水平方向につなぎ合わせる栽培方法。収穫量の増加や作業の省力化などが図れるという。

 今年はイチゴとブルーベリー、来年以降は全ての果樹で摘み取りができるようになる。運営する仙台ターミナルビルの渡部善久観光農業部長(64)は「仙台の被災地で活動するほかの事業者とも連携し、新しい地域づくりの拠点にしていきたい」と話した。(写真映像部・鹿野智裕)

<笑顔>真新しいビニールハウスに並ぶイチゴは宮城県産の「にこにこベリー」と「もういっこ」。よりすぐりの大粒を頬張る子どもたちから笑みがこぼれる
<食彩>併設のレストラン「Les Pommes(レ・ポム)」で腕を振るうのはホテルメトロポリタン仙台のシェフ。地元農家らが生産した食材を使ったカレーやデザートは目にも鮮やかだ
<手塩>隣り合うナシの木の幹を丁寧につなぎ合わせていく社員。「ジョイント栽培」は収穫量が増えるなどメリットが大きいという
<多種>東日本最大級となる8品目156品種を栽培している
<象徴>敷地の中央にはシンボルタワーが立つ
<表現>菜の花で描かれた文字が畑に浮かび上がる

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「アングル」は、四季折々の風物詩や人々の表情、地域の伝統行事、豊かな自然などにカメラを向けて、東北の魅力を再発見します。

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