東北の地銀・第二地銀3月期決算 7行・グループが減益や赤字

 東北の地方銀行、第二地銀13行・グループの2021年3月期決算が出そろった。純利益は総計265億円で、前期の20年3月期(342億円)を下回った。3行・グループが赤字に転落したほか、4行が減益となった。新型コロナウイルス感染拡大による与信関係費用の大幅な増加や、有価証券の償還損の計上などが影響した。

 各行の主な決算内容は表の通り。東邦銀行は純損益が20期ぶりの赤字となった。佐藤稔頭取は要因の一つに「東日本大震災や2月の福島県沖地震、コロナ禍などで113億円という過去にない引き当てを実施した」と述べた。

 同じく赤字となった福島銀行は、本業収益が増加したものの「有価証券含み損一掃などで22億円を計上した」(加藤容啓社長)と説明。仙台銀行ときらやか銀行(山形市)を傘下に持つじもとホールディングス(HD、仙台市)も12年の発足以降で初の赤字となり、粟野学きらやか銀頭取が退任する事態を招いた。

 与信関係費用は10行・グループで増加。合算では109億円増えて373億円だった。北日本銀行(盛岡市)は10億5900万円で、前年の9倍超に増加。石塚恭路頭取は「対面サービスの業種が大きな影響を受けており、前もって見積もった」と備えを強調する。

 秋田銀行は新型コロナを見据えて30億円を計上したが、最終的には26億9400万円だった。「現時点で予想より新型コロナの影響は顕在化していない」と新谷明弘頭取。今後は、取引先が利益を出して無利子無担保の融資を償還できるかどうかが課題とみる。

 本業のもうけを示すコア業務純益は10行・グループで増加。荘内銀行(鶴岡市)と北都銀行(秋田市)を傘下に持つフィデアHD(仙台市)は、有価証券の運用が機能したことに加え、コストの削減も徹底。田尾祐一荘内銀頭取(フィデアHD社長)は「企画部門はHDに移すなど銀行は営業に徹し、組織の一本化で人や物件費の効率化につながった」と成果を語る。

 次期22年3月期は黒字転換を含めて8行・グループが増益を見込む。青森銀行の成田晋頭取は「増益予想だが楽観視していない。攻守両面でコロナ対策を進める」と言明。14日に表明したみちのく銀行との統合協議入りも、経営基盤強化への危機感が背景にある。

 七十七銀行は次期の与信費用に80億円を見込み、うち50億円をコロナ関係とする。小林英文頭取は「コンサルティング営業やコロナ対策を支援する中で経費節減などに努め、純利益を少しずつ増やす」と話した。

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