「天然のプラネタリウム」にため息 港町の星空ツアー本格化<気仙沼・南三陸ウイーク>

夜空を見上げる気仙沼星空プロジェクトのメンバー。魅力発信に取り組む=10日、気仙沼市の大島

 美しい星空を新たな観光資源に-。気仙沼市の宿泊業者らの取り組みが本格化している。港町らしい星空ツアーで観光客を呼び込もうと知恵を絞る。

 東日本大震災後、気仙沼・大島の旅館「椿荘花月」は、亀山(235メートル)で星空を楽しむ宿泊者向けツアーを打ち出した。徐々に浸透し、星空を目当てに訪れる観光客も増えてきた。

 「気仙沼湾の夜景といさり火、そして星空。三つの光を一緒に楽しめるのは海のまちならでは」。椿荘の村上盛文専務(47)が人気の理由をそう説く。

 機運を市全域に広げようと今年2月、気仙沼観光コンベンション協会に「気仙沼星空プロジェクト」が発足。安全な観測スポット確保やガイド養成など、会合を重ね課題を洗い出している。「日本一の星空」をうたう長野県阿智村にも近く視察に赴く予定だ。

 商品化には、悪天候で星空が見えなくても成り立つプランが必要になる。プロジェクトは9月、大島を舞台に音楽鑑賞や夜市と一体になった星空イベントの開催を計画。気仙沼湾のクルーズ船から天体観測を満喫し、地酒や魚介類も同時に味わえるプランも練る。

 今月10日夜、メンバーら6人は星空の魅力を伝える動画製作のため、大島の浜辺で夜空を見上げた。雲間にきらめく星を指さし「天然のプラネタリウムだ」とため息を漏らした。

 動画は7月に完成予定。SNS(会員制交流サイト)で発信するほか、DVD化し市内でも配る。夜空の美しさを、地元の人にも気付いてもらうためだ。

 プロジェクトの鈴木淳平委員長(59)が目を輝かせて語る。「身近すぎて見落としがちだが、気仙沼の星空は大人も夢中になれる宝物。今までのイメージと違った、新たな魅力として全国に伝えていきたい」

河北新報のメルマガ登録はこちら
3.11大震災

復興再興

あの日から

復興の歩み

企画特集

先頭に戻る