指定廃処理の議論見送り あすの市町村長会議、宮城県断念

村井嘉浩宮城県知事

 東京電力福島第1原発事故で生じた国の基準(1キログラム当たり8000ベクレル)を超える指定廃棄物の処理について、28日の宮城県市町村長会議で議論が見送られる方針が26日、分かった。県は2017年以来の協議再開を目指したが、指定廃を一時保管する自治体から「時期尚早」との指摘が寄せられ、断念した。

  原発事故による放射性廃棄物は県内26市町村に保管されており、基準を下回る汚染廃棄物は自治体の焼却や農地へのすき込みによる処理が進められている。指定廃を巡っては国が14年、最終処分場の候補地として栗原、大和、加美の3市町を挙げたが、地元が猛反発。村井嘉浩知事は16年、現地調査の自粛を国に要請した。

 放射性廃棄物がテーマとなった市町村長会議は17年7月の第14回が最後。風評被害への懸念から、国に申請せずに保管されている基準超の未指定廃棄物を含め、処理の在り方が宙に浮いたままとなっている。

 村井知事は4月12日の定例記者会見で指定廃や未指定廃に関して「本年度の市町村長会議でテーマにしたい」と表明。県は広く意見を聞く方向で調整したが、汚染廃の処理にめどが立っておらず、見通しのないまま指定廃を議題に乗せると住民の誤解を招くといった懸念が複数の自治体から上がったという。

 県が17年に公表した推計によると、県内の指定廃は3413トン、基準超の未指定廃は573トン。汚染廃は3万6045トンで、各市町村が今年3月末時点で把握した処理量は2割弱にとどまる。

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