住宅街の交差点に未確認飛行物体(UFO)!? 正体を探ってみると、40年ほど前に設置された懸垂型交通信号機、通称「UFO信号機」でした。全国的にも珍しく見られるのは東北では宮城だけですが、老朽化で数が減り、宮城に残る8基はあと2年弱で姿を消す見通しです。
(編集局コンテンツセンター・藤沢和久)
閑静な住宅街、仙台市青葉区角五郎1丁目の十字路交差点に、その信号機はあります。周囲に高い建物がなく、人気の消えた夜に見上げると、宇宙からUFOが降りてきたかのような錯覚に陥ります。
正方形の4辺に、それぞれ車両用と歩行者用の信号が付いています。1本の柱から伸びたアームにつり下げる形状のため、狭い場所にも設置できる特長があります。名古屋電機工業(愛知県あま市)が1970年代後半、ワイヤでつり下げる欧州の例を参考に開発しました。
宮城県警によると、UFO信号機は県内では1979年から1986年にかけて導入が進みました。仙台市内で現在稼働中なのは地図の通り。泉区に3基、青葉、太白、若林各区に1基ずつで、仙台以外では大和、亘理両町に各1基が残ります。そもそもいくつあったのかは記録がありません。
「信号機が設置される以前は出合い頭の交通事故がたびたび発生し、衝撃音で夜中に跳び起きたこともありましたよ」。泉区南光台4丁目の電器店経営斎藤喜蔵さん(70)が、まだUFO信号機がなかった頃を振り返りました。携帯電話もない当時、自宅兼店舗の固定電話で110番したり救助を手伝ったりしたそうです。
県警は2023年度までに県内のUFO信号機を全て発光ダイオード(LED)型に置き換える計画です。UFO型は1980年代後半に製造中止となっており、一般的な信号機や一時停止標識とします。
斎藤さんは「珍しいUFO信号機がなくなるのは寂しいですね。とはいえ交差点の真ん中にあるので信号を見落とす人もいるし、直射日光が当たると見にくいのも事実です」と、複雑な思いで信号機を見上げます。
名古屋電機工業によると、UFO信号機は宮城県と群馬県、愛知県に設置され、群馬には2基が残っているそうです。
国内で初めてUFO信号機が実用化された名古屋市中区の交差点では、信号機の交換の際、住民の要望でUFO型に見えるLED信号8基の組み合わせに置き換えられました。
宮城のUFO信号機もLED仕様で引き継げないか…と期待が膨らみますが、県警交通規制課に尋ねると「予定はありません」との回答でした。
従来のタイプと比べて細く丈夫な鋼製の柱が出回っており、一般的な信号機や標識を取り付けられるようになったとのことです。同課の藤原誠次長は「形は変わっても、信号や標識を守って交通安全に努めてください」と呼び掛けます。
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