山形大、重粒子センターの設計会社提訴 稼働遅れの損害賠償請求

治療を開始した東日本重粒子センター=2月

 最先端の重粒子線がん治療施設として2月に稼働した山形大医学部東日本重粒子センター(山形市)について、建屋設計のミスで稼働が遅れたとして、同大が、設計業務を請け負った日本設計(東京)に約8億1800万円の損害賠償を求める訴えを山形地裁に起こした。提訴は5月13日付。
 訴状などによると、2019年11月に治療装置の試運転を行った際、冷却設備の能力不足が判明。改修工事が必要となり、装置の引き渡し時期が、水平平屋固定室で本来予定した20年8月から約6カ月、回転ガントリー室で21年2月から約2カ月それぞれ遅れ、稼働開始がずれ込んだ。
 請求額は、予定通り稼働していれば得られていた診療報酬額とした。玉手英利学長は3日の定例記者会見で「センターは地域の先進医療を担う非常に重要な施設。稼働の遅れにより治療を待つ患者や地域社会に大きな影響があった」と述べていた。
 日本設計広報室は「係争中なのでコメントは差し控える。事実関係を調査した上で適切に対応していく」としている。

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