古民家の資材、特性生かしブランド化 再生・移築プロジェクト始動

田の字型の造りが特徴の津軽地方の古民家(全国古民家再生協会青森第一支部提供)
仙台市太白区秋保町で空き家となっている築150年以上の古民家(同協会宮城第一支部提供)

 青森県津軽地方や宮城県に残る古民家の資材を利活用し、新たな住宅を建築する「古民家移築プロジェクト」が始動した。風土に根ざした特性をそれぞれ有する「津軽古民家」「伊達古民家」としてPRし、再生古民家の移築先を探す。

 古民家鑑定士の資格を持つリフォーム事業者らで構成する全国古民家再生協会の青森第一支部(青森市)や宮城第一支部(仙台市)が、古民家移築推進機構(東京)と連携。手放したい人、建築したい人の間をサイトなどで取り持つ。移築可能な物件の柱やはりを使い、古民家の趣を持った住宅を首都圏などで建築する。

 津軽地方の古民家は耐久性が高い青森ヒバが使われ、「田の字型」の間取りが特徴。宮城県には、気仙大工が手掛けた技巧を凝らした建具や太い構造材といった特色がある古民家が残る。

 移築費用は解体・建築費なども含めて1坪当たり100万円前後。部材だけを使う「部分再生」のほか、間取りの一部を再築したり、完全に移築したりするパターンも相談に応じる。

 両支部によると、青森県に約8万棟、宮城県に約13万棟ある空き家のうち、1割は1950年の建築基準法制定前に建てられた民家という。古民家を再生することで、空き家問題の解消にも寄与したい考え。

 青森第一支部の大室幸司支部長は「ブランド木材で建てられた古民家を空き家のまま放置せず、次の『嫁ぎ先』を見つけてあげたい。移築によって伝統的な工法も引き継ぎ、次の100年を生き抜く住宅につなげる」と話す。

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