<燃えろベガルタ>守備が改善、浮上の兆し 選手間競争で好循環も

5月1日の柏戦、献身的な守備で勝利に貢献した仙台の吉野(16)と真瀬(25)=ユアスタ仙台

 J1仙台が降格圏に沈む厳しい状況でも、徐々に守備を改善してきた。リーグ戦38試合のうち17試合を終え、3勝5分け9敗の勝ち点14で現在18位。5月に勝ち越して浮上のきっかけをつかみ、今月20日のリーグ戦再開に備える。

 序盤は守備組織が崩れ、第2節の川崎戦から2試合連続で5失点。DFラインを高い位置で保てず複数失点が続き、開幕から10試合連続で勝ちなしと、どん底だった。早い時間帯の失点で後手に回り、大事な場面ではセットプレーから得点を許し、6連敗も喫した。開幕からの10戦は1試合平均2・3失点。平均得点は0・7にとどまった。
 大きな転機は1-0で今季初めて勝ち点3を得た5月1日の第12節柏戦。2019年11月から呪縛のように続いたホーム未勝利に終止符を打つ勝利だった。5月は3勝2分け2敗と白星が先行し、上昇気流に乗りつつある。守りが堅くなり失点は1試合平均1と、それまでより半減した。
 DF吉野はスコアレスドローで連敗を止めた第9節の横浜M戦を守備改善のきっかけに挙げる。全体をコンパクトに保ち、相手の猛攻を最後まで耐え抜いた。「無得点に抑えて『この強度を高めていこう』となった」と振り返る。以降は守備が安定し、大崩れしなくなった。
 ただ一人、開幕から全試合出場を続けているDF真瀬も「難しい展開でも、しっかり耐え抜こうという共通認識が生まれた」とチームの変化を感じ取る。

 選手間の競争激化もチームに好循環をもたらす。手倉森監督が先を見据えて起用し続けてきた大卒新人の真瀬とMF加藤千の存在感が攻守で増している。
 指揮官は4月上旬から続いた週2試合の過密日程を「選手を鍛え上げる期間」と位置づけ、メンバーを入れ替えながら戦った。出場機会を得た控え組から、FW皆川、MFの佐々木と中原が台頭。FWマルティノスも得点力をアピールした。首位川崎と引き分けて2位名古屋を破るなどの好結果が自信となり、チーム力の底上げにつながった。
 途中加入の外国籍選手もチームにフィットしつつある。MFフォギーニョは中盤の安定に貢献し、FWフェリペカルドーゾとオッティの調子も上がってきた。手倉森監督は「勝ち点を拾えるようになってきた。勝負勘や駆け引きも身に付いてきた証拠だと思う」と手応えを語る。降格圏からの脱出を当面の目標に、反転攻勢に打って出たい。
(射浜大輔)

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