「潟上をストリートピアノの街に」 音楽家の男性、5台を設置

ペイントされたピアノを弾く千田さん=潟上市の道の駅てんのう

 秋田県潟上市でピアノ教室を経営する音楽家千田浩太さん(29)が、街角で自由に弾ける「ストリートピアノ」の普及に力を入れている。市内の実家にあった物にとどまらず、市民に広く協力を求めて設置数を増やし、市内で計5台となった。千田さんは「潟上をピアノの街として定着させたい」と意気込む。

 設置に取り組んだのは、2018年に市内で音楽教室を開いたのがきっかけ。電子ピアノしか触れたことがない子がいる現状に危機感を抱いた。自宅で演奏すると近所迷惑になるという話も聞いた。

 「才能が開花しないのはもったいない」と思い、実家にあった2台を20年2月と4月、市内の道の駅や飲食店に置いた。

 千田さんは4歳の時にピアノを始めた。14年9月にパリに音楽留学し、18年5月に帰郷した。現在は小学生5人を指導する。

 昨年4月にはストリートピアノの普及団体「チームカタガミカルチャー2020」を設立。市民にピアノの提供を呼び掛けた。無償で2台を引き取り、商業施設などに設置した。

 チームのメンバーが19年11月に据えた1台を加え、市内のストリートピアノは現在5台になった。千田さんらはより気軽に触れてもらおうと、ピアノを彩る取り組みも始めた。

 秋田公立美術大(秋田市)と連携し、5月中旬に潟上市内の「道の駅てんのう」にある1台に市の鳥シラサギや稲穂を描いた。絵筆を振るった同大2年の大内七海さん(19)は「潟上の良さもアピールしたかった。小さい子が興味を持ってくれたり、演奏してくれたりするとうれしい」と話した。

 チームは全台の塗り替えを検討中。ピアノを巡るスタンプラリー、ツイッターへの演奏動画の投稿にも取り組んでいる。千田さんは「日常的に交流が生まれる場にしたい」と願う。

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