東北のホストタウン、半数超が事前合宿断念 コロナで相手国と協議不調

 23日で開幕まで1カ月となる東京五輪のホストタウンを巡り、事前合宿を当初計画した東北の44市町村のうち、少なくとも半数の22市町村が一部または全ての合宿を断念する見通しとなったことが22日、河北新報社の集計で分かった。

 新型コロナウイルスの世界的流行で、相手国との協議が不調に終わったのが主な理由。出場権を逃したり、他自治体で合宿が決まったりした例も一部あった。

 東日本大震災の被災地が世界に感謝を伝える「復興ありがとうホストタウン」(34市町村)では、対面での交流事業に臨む方針を示したのは米国を迎える大船渡市のみ。全体の7割以上に当たる26市町村が「未定」と回答した。

 東北の検討状況は表の通り。東京パラリンピックを含むホストタウン52市町村のうち、元々事前合宿を予定していなかった8市町村を除く44市町村に合宿を行うかどうか聞いた結果、断念が22、実施予定が16、調整中が6だった。

 タイ、サモア、台湾の合宿が全て中止となった山形市の担当者は、選手の感染予防策に関するハードルの高さを指摘。「来日後の隔離生活できちんと体調管理するのは困難。(仮に合宿できても)選手に『また来たい』と思ってもらえないだろう」と説明した。

 復興ありがとうホストタウンは岩手13、宮城8、福島13の計34市町村。「未定」の26市町村では、不透明な状況がなお続く。

 選手団の受け入れルールが今春ようやく決まるなど、主催者側の対応の遅れが要因とみられる。「大会自体に不透明感があり、準備が難しい」(気仙沼市)、「国への問い合わせ事項が多く、まだまだ詰めなければならない」(山形県西川町)といった声が多かった。

 中には相手国とのやりとりに苦慮する自治体も。宮城県丸森町はザンビアからのメール返信が滞っており、「住民にも応援を呼び掛けにくい」と明かす。

 大会組織委員会や東京都など5者協議は21日、五輪会場の観客数上限を最大1万人とする方針を決定。東北では宮城スタジアム(宮城県利府町)でサッカーが、福島県営あづま球場(福島市)で野球とソフトボールがそれぞれ実施される。

 村井嘉浩宮城県知事は21日の定例記者会見で「あくまで満員(約4万9000人)を想定して準備してきた。特に問題はないだろう」と見通す。福島県の担当者は「基本対策を徹底するほかない。安全を第一に考える」と話す。

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