【動画】コロナ禍テーマの男声合唱曲 初演へ 密回避の演奏形態で「調和」訴え

大崎市の作曲家、コロナ禍題材に作曲
大場陽子さん

 宮城県大崎市の作曲家大場陽子さん(46)が新型コロナウイルス禍をテーマに男声合唱曲を作った。密を避けるため、合唱団員は指揮者を中心に2メートル間隔で放射状に立ち、外を向く。指揮の様子は手鏡で確認する。人との間に適切な距離を取ることを意識したユニークな演奏形態は、急速に生活領域を広げてきた人類の歩みを見直し、ウイルスとの適切な距離を取る大切さも訴えている。

 合唱曲のタイトルは「ハルモニア~ウイルスとヒトと宇宙のために~」。27日に同県多賀城市文化センターである合唱団パリンカ(仙台市)の創団30周年記念演奏会で初演される。

 「ハルモニア」は1人のバリトンで始まり、2人目、3人目が順番に受け継ぐ。テノール、バスも加わり、調和した声が響く。歌詞はなく、飛沫(ひまつ)が出にくいとされるボカリーズ(母音唱法)が採用され、一人一人の祈りのような声があちらこちらから立ち上がる。

 大場さんが曲で訴えるのは、適切な距離を取り調和することの大切さ。「距離があることでお互いの声に耳を澄ますことになる」と説明する。さらに、「地球上に住むものたちも互いの『ソーシャル・ディスタンス』をしっかりと考える時期に来ているのではないか」と問い掛ける。

 大場さんは岩手大教育学部准教授。東京芸術大大学院修士課程修了、日本音楽コンクール作曲部門1位などのほか、所属する作曲家グループの活動が佐治敬三賞(サントリー芸術財団)を受けている。

 パリンカの公演は午後1時45分開演、入場料1000円。詳細はパリンカのホームページに掲載されている。連絡先は事務局090(2027)2409。

手鏡を持ち、「ハルモニア」の練習をする団員ら
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