認知症治療薬、パーキンソン病の進行抑止に効果も 東北大チーム発表

 東北大の福永浩司名誉教授(神経薬理学)の研究チームは、2017年に開発したアルツハイマー型認知症の治療薬が、睡眠時の異常行動や幻視などをもたらすレビー小体型認知症にも有効であることを確認したと発表した。パーキンソン病など、不用になったタンパク質(変性タンパク質)の脳への蓄積で起こる他の認知症の進行を止める効果も期待できるとしている。

 研究チームは17年、記憶障害が特徴のアルツハイマー病向け治療薬「SAK3」を開発した。今回、レビー小体型認知症を発症させたマウスにSAK3を投与し続けたところ、神経細胞内の変性タンパク質の分解と除去が進み、運動機能と認知機能が完全に回復したという。
 変性タンパク質の蓄積で起きる神経変性疾患は、生体内でタンパク質が変質する仕組みがほぼ共通する。このため、SAK3は運動障害が特徴のパーキンソン病、不随意運動などを招くハンチントン病、言語・行動障害などを引き起こす前頭側頭葉変節症といった多くの神経変性疾患の治療薬になり得るという。
 福永名誉教授は「副作用がなく、発症段階を問わず投与できる。ベンチャーキャピタルなどから資金が得られれば4、5年後の実用化も想定できる」と話す。

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