映画業界の苦境に追い打ちをかける許されざる行為だ。摘発を機に違法配信の一掃に向け、業界を挙げた取り組みを加速させたい。
映画の内容を10分ほどに編集した「ファスト映画」が1年ほど前から、動画投稿サイト「ユーチューブ」で相次いで公開されている。
映画本編の映像や音声を切り貼りし、独自に字幕やナレーションを付け、映画の内容を紹介するため、「あらすじ映画」とも呼ばれる。視聴経験のある20代男性は「予告編と違い結末が分かるため、つい見てしまった」と話す。
映画製作会社に無断で編集、配信する行為は著作権法に違反する疑いがあり、宮城県警は今月、札幌市の男ら3人を逮捕した。昨年6月7日から7月21日ごろ、5作品のファスト映画をユーチューブに投稿した容疑だ。
広告がサイトに掲示され、再生回数に応じて投稿者に広告料が支払われるビジネスモデルが狙われた。容疑者側は昨年5月、ユーチューブにファスト映画専用のチャンネルを開設し、視聴を誘導。少なくても450万円を得ていたとされる。
映像の公開件数が増え始めた時期は、新型コロナウイルスの流行と重なる。自粛ムードで映画館から足が遠のき、在宅時間が長くなっているコロナ禍に乗じた犯罪だ。
ファスト映画はこの1年間で、少なくても55のアカウントから2100以上の動画が投稿され、約956億円の損害を与えたとみられている。
利益をより上げるため、新作をタイミングよく投稿するケースもある。先行上映されている海外から作品のDVDを取り寄せて編集。国内上映に合わせて配信する計画性の高い手口だ。
違法動画の配信が確認されれば、著作権者側はサイトの運営者に連絡し、配信者に関する情報開示を求める手続きが必要になる。
今回は警察によるネット空間のパトロールを端緒に、手続きが進んだが、海外の運営者は捜査権が及びにくく、迅速に情報提供を受けるのが難しい場合がある。摘発に時間がかかれば、損害が拡大する恐れが否めない。
根絶するためには、水際対策が重要になる。違法な配信に広告が掲示されないよう、映画業界と広告業界が海外のサイト運営者と連携し、国内外で監視を強化できるかが鍵になる。
2019年に著作権法違反容疑などで摘発された海賊版サイト「漫画村」(18年閉鎖)も広告料収入が目当てだった。海賊版サイトは当時、漫画村以外にもあった。どこでもいつでも簡単に閲覧できる手軽さが、同様の犯罪が後を絶たない背景にある。
閲覧すれば違法行為に手を貸し、作品の製作者に多大な損害を与える。著作物を巡る利害関係を閲覧者が認識する仕組みづくりも急務だ。
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