高校野球宮城大会 高橋昌江さんが展望

 夏の甲子園を目指す戦いが2年ぶりに始まります。第103回全国高校野球選手権宮城大会は7日の七夕に開幕。願いをかなえるのは71校66チームのうち、どこのチームになるのでしょうか。
 春と秋の県準優勝校が初戦(2回戦)で激突します。春36年ぶりに決勝に駒を進めた第2シードの仙台一から見てみましょう。

春準Vの仙台一、初戦は東北と

 佐藤昴(3年)、野口武琉(3年)の両右腕は丁寧な投球が持ち味です。捕手の高橋大我(3年)がきっちりとリードし、遊撃の佐藤颯大主将(3年)を中心とした守備も頼もしさを感じます。
 攻撃は確実に走者を進め、どこからでも得点できるのが強みです。「対策班」を組んで相手チームを徹底分析する頭脳プレーにもたけています。
 仙台一の相手は春夏通じて41度の甲子園出場を誇る名門・東北です。春は3回戦で聖和学園にコールド負けと力を出し切れませんでしたが、昨秋は準優勝している地力があります。

王者・仙台育英 一歩リード、東北学院 投打にバランス

 昨夏の代替大会を含めて夏「4連覇」中、県内の公式戦で42連勝中の王者・仙台育英は総合力で一歩リードしています。
 第3シードの東北学院は投打にバランスが取れています。エース伊東大夢(3年)は187センチの長身から140キロ前後の速球を投げ込む右腕。大洞雄平、山田将生、及川健成(いずれも3年)が攻撃に活気を与えます。
 今年の選抜大会に出場した柴田は、春の県大会準々決勝で仙台一に3―4で惜敗。結果を受け止め、チャレンジャー精神で臨んでいます。
 古川学園は昨秋4強の原動力となった2年生エース三浦龍政だけに頼らないよう投手力を上げました。
 創部2年で春8強入りを果たした日本ウェルネス宮城は、夏も再び台風の目になるでしょうか。独特の戦い方を見せる東北学院榴ケ岡との初戦に注目です。

震災10年、選手宣誓は石巻工主将

 投手の期待株は仙台商の斎賢矢(3年)。春の県大会で、柴田の強力打線を七回までは1安打に抑えました。右横手から打者の内角をズバッと攻める投球は見ものです。
 仙台城南の伊藤理壱(3年)は140キロ超えの直球に、多彩な変化球を交えた投球が光ります。
 打力にも優れる東陵の長峰颯太(3年)は140キロ中盤の直球が魅力。夏を戦い抜くスタミナ面が鍵を握りそうです。
 昨秋と今春で計5勝した角田は左腕の岡本能直、捕手の安藤光希(ともに3年)のバッテリーを中心に勝ち上がりたいところです。
 富谷を引っ張る2年生捕手の藤田京は昨夏の独自大会で1年生ながら2試合連続本塁打を放っています。
 選手宣誓は石巻工の永沼賢人主将(3年)が務めます。「やってみたかったのでうれしい」と意気込んだ永沼主将は、東日本大震災から10年を迎えた大会で、どんな言葉を紡ぐのでしょうか。23日に予定される決勝の舞台は石巻市民球場。宮城にとって特別な夏の熱戦が始まります。

[高橋昌江(たかはし・まさえ)さん]1987年栗原市生まれ。中学から大学までソフトボール部に所属。東北福祉大を卒業後、09年からフリーライターとして活動し、東北地方のアマチュア野球を中心に取材している。専門誌や「河北スポーツマガジン スタンダード宮城」などに寄稿。仙台市在住。

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