<高校野球宮城大会 躍進誓う3校紹介>仙台一 選手主体で課題克服

声を張り上げながら練習する高橋=仙台一高第2グラウンド

 第103回全国高校野球選手権宮城大会は7日、楽天生命パーク宮城(仙台市宮城野区)で開幕し、71校66チームが甲子園出場を目指して熱戦を繰り広げる。地域や関係者の期待を受け、躍進を誓う3校を紹介する。
 
 仙台一は春季県大会で強豪の柴田、東陵などを破り、36年ぶりの決勝進出を果たした。第2シードで迎える宮城大会へ「挑戦者として臨む」と気を緩めない。
 「振れ、振れ、振れっ!」「質を上げろ!」
 6月23日、グラウンドに捕手高橋の大きな声が響いた。新型コロナウイルスの影響でコミュニケーションの取り方が難しい中、チームきってのムードメーカーが選手たちを鼓舞した。
 春の県大会は5試合で22得点。平均打率2割7分2厘のチームで、守備の扇の要となる高橋は5割をマークし、攻撃面でも快進撃を支えた。
 打撃の基盤になっているのが、昨秋から取り組んできた連続ティー打撃、通称「MST(マスティー)」だ。スイング数が以前の10倍以上という特訓メニュー。高橋は「打撃に対する意識の根本が変わった。おかげで春は人生で一番良く打てた」と手応えを口にする。
 この練習を導入したのは、プロ野球東北楽天で活躍した枡田慎太郎さん(33)。仙台一OB会のオファーを受け、昨年6月にコーチに就任した。本業の飲食店勤務の傍ら、プロ生活で培った高い技術を生徒に伝授している。
 気が付いたことがあれば、すぐに動く。6月23日の練習では、佐藤颯大主将に、好投手を想定したバッティングマシンの設定を易しくするよう助言した。「練習では気持ち良く打てる設定にして、良いスイングの感覚を身に付けた方がいい」というのが理由だ。
 佐藤主将は「マシンで難しい球を打っていれば、打てるようになると思い込んでいた。すごく勉強になる」と話す。
 ただ、学業や行事、全てにおいて生徒主体で進めるのが一高スタイル。部活も例外ではなく、佐藤主将がメニューを管理して連日、各選手がそれぞれの課題に向き合う練習時間を設けている。
 右横手投げの主戦佐藤昴は生命線の制球力に磨きをかける。1年秋に千葉厚監督の助言で上手投げから転向し、ようやく感覚がつかめてきたという。
 春の県大会の防御率は3・41。決勝の仙台育英戦では10安打を浴びて8失点し「力の差を感じた」と語る。一方で「苦しい展開で投げ抜けたのは自信になった。今が一番自信を持って投げられている」と言う。
 夏の目標は「一つ一つ勝つこと」。佐藤主将は「第2シードだからといって守りに入るチームじゃない。一戦一戦、挑戦者として臨む」と意気込む。

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