地銀再編、東北で活発化 人口減・低金利で生き残り模索

経営統合に向けた協議入りを発表する(手前から)村上東北銀頭取、田尾フィデアHD社長、伊藤北都銀頭取=仙台市青葉区の仙台国際ホテル

 フィデアホールディングス(HD、仙台市)と東北銀行(盛岡市)が2日、2022年10月の経営統合に向けた協議入りを発表した。東北では5月、青森銀行とみちのく銀行(青森市)が共同持ち株会社設立に向けて協議入りしたばかり。生き残りをかけた地銀再編の動きが活発化している。

 フィデアHDは荘内銀行(山形県鶴岡市)と北都銀行(秋田市)が経営統合して09年発足。傘下の銀行は顧客サービスに注力し、持ち株会社が本部機能や企画立案を担う。目指す方向が同じ銀行に参加の扉を開く「オープンプラットフォーム戦略」を進めてきた。

 18年の包括業務提携から統合へと踏み出した東北銀の村上尚登頭取は「経営環境は厳しさを増している。本業利益を稼ぐには、強みやノウハウを共有することが必要だと考えた」と説明。北都銀の伊藤新頭取は「仲間が増えることは心強い。統合効果を評価してもらえた」と歓迎した。

 店舗は3県を中心に東北全県に広がる。フィデアHDの田尾祐一社長(荘内銀頭取)は「同じ思いを持つ銀行なら合流してほしい思いはある。デメリットはない」と述べ、一層の連携拡大にも意欲を示す。

 菅政権は地銀再編を推し進めようと、さまざまな支援策を打ち出す。合併、統合する金融機関への資金交付制度もその一つで、フィデアHDも今回の統合で活用を検討する。

 また日銀は収益力強化に取り組む金融機関に補助金を支出する制度を開始。フィデアHDは経費率(OHR)改善で申請中だが、協議次第で統合を要件とした申請に切り替える方針だ。

 東北では近年、地銀連合による「第4のメガバンク構想」を掲げるSBIHD(東京)が19年に福島銀行、20年には仙台銀行ときらやか銀行(山形市)を傘下に持つじもとHD(仙台市)と、それぞれ資本業務提携に乗り出した。

 さらに今年5月には青森銀とみちのく銀が統合協議入りを表明し、22年4月の持ち株会社設立を目指す。人口減少や高齢化、長期化する低金利政策で収益は減り、金融機関を取り巻く環境は厳しさを増す一方。東北の地銀再編、統合の動きは今後も注視される。

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