官民の2病院、同じ敷地に併設新築 「米沢モデル」23年秋開院

新病院の完成図。左側半分が市立病院で、右側半分が三友堂病院。中央部奥がアメニティセンター(市立病院提供)
起工式でくわ入れをする中川市長(左)ら=6月28日、米沢市相生町の現市立病院敷地内

 老朽化問題を抱える米沢市立病院(山形県)で、全国初となる官民連携病院への建て替え事業が本格化した。敷地内に市内の民間病院「三友堂病院」を移して両病院を新築し、食堂や売店が入る新施設でつなぐ大型事業だ。2023年秋の開院までに機能分担を推し進め、「米沢モデル」として先進的な医療体制の構築を目指す。

 完成後は市立病院(263床)が救急医療を含む急性期医療を、三友堂病院(199床)が回復期医療をそれぞれ担う。連結する両病院に隣接して共用の新施設「アメニティセンター」が建ち、食堂や保育所などが設けられる。

 両病院やセンターは内部で往来でき、互いの関連する機能が同じフロアに配置される。患者の病状に応じたスムーズな転院のほか、病床の融通や医療従事者の交流がしやすくなると期待されている。

 新病院の建物は地下1階、地上7階。センターは5階建てとなる。総事業費は市立病院が159億円、三友堂病院が83億円の見込みで、各病院が負担する。駐車場を含む敷地面積は約3万5000平方メートル。

 起工式が6月28日に現地であり、中川勝市長は「米沢、山形県置賜地方全体の中核医療施設として、しっかりと整備を図る。日本にない素晴らしい連携病院が完成することを願う」とあいさつした。

 市は高齢化や医師不足の深刻化を受け、12年ごろから将来の人口減に対応した地域医療の在り方を検討。同時期に建て替えの構想があった三友堂病院と協議を重ね、曲折を経て17年に官民連携の枠組みがまとまった。基本設計は20年6月に示された。

 市によると、公立病院同士の連携や官民間の統合は例がある一方で、官民の各経営を維持して併設する事例は国内初。今後は高額機器の共同購入を見据え、新たに地域医療連携推進法人を設立する。運営面での細やかな協力体制づくりが課題となっている。

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