【更新】「水道みやぎ方式」22年4月開始へ 全国初、3事業売却の議案可決

宮城県議会庁舎

 上下水道と工業用水の20年間の運営権を民間に一括売却する宮城県の「みやぎ型管理運営方式」で、県議会6月定例会は5日の本会議で、水処理大手メタウォーター(東京)など10社の企業グループに運営権を設定する議案を賛成多数で可決した。自治体が施設を所有しながら、運営権を民間に委ねるコンセッション方式で、水道3事業を統合しての導入は全国初。県は2022年4月の事業開始を予定する。

 議長と棄権3人を除く51人の起立採決の結果、賛成33、反対18。最大会派の自民党・県民会議、公明党県議団などが賛成した。
 採決に先立ち、継続審議を求める議員が「少数意見の留保」を表明。討論では自民、公明両会派の各1人が賛成を、共産党会派と無所属の会の各1人がそれぞれ反対を訴えた。
 運営企業の財務状況など重要事項について議会への報告を定める条例改正案も賛成多数で可決した。関係市町村での県民説明会開催、意見公募の再実施を求めた請願は賛成19、反対35で不採択となった。
 村井嘉浩知事は閉会後、「発案から6年。法改正までしてたどり着いた結果で、感無量だ。これで終わりでなく、ここがスタートという思いで厳しく(企業側を)チェックし、丁寧に進めたい」と語った。
 本会議を傍聴した請願提出者で市民団体「命の水を守る市民ネットワークみやぎ」共同代表の佐久間敬子弁護士は「とても残念。全国から約2万筆の反対署名があったが、議会は重く受け止めたのか。今後も意見していく」と述べた。
 10社の企業グループは他に、水メジャー仏ヴェオリア傘下のヴェオリア・ジェネッツ、オリックス、日立製作所など。橋本店、復建技術コンサルタント、産電工業の在仙3社も加わる。
 県内に新設する運転維持管理会社が実務を担う。民間のノウハウ活用により、県は20年間で337億円のコスト削減を見込む。
 みやぎ型を巡り、県議会は19年11月定例会で導入が可能となる条例改正案を可決。県側は今夏、厚生労働相に許可申請し、秋にも企業グループとの本契約を結ぶ方針。

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