宮スタに「全国から人が来る」 有観客、地元は歓迎と不安

男女サッカー計10試合が予定されている宮城スタジアム=宮城県利府町

 東京五輪で宮城、福島両県の会場で観客を入れる方針を固めたことが明らかになった8日、観戦予定のファンや地元住民からは歓迎と心配の声が交錯した。新型コロナウイルスの感染拡大が続く中、多くの人々が複雑な思いを抱えながら21日の競技開始を迎える。

 宮城スタジアム(宮城県利府町)では男女サッカー計10試合が予定されている。同町の自営業柚木貴光さん(29)は「特別な体験。一生に一度の思い出になればいい」と話す一方で、「全国から人が来ることに不安を抱く町民もいる。観客のワクチン接種を進めるなどの環境整備を徹底してほしい」と訴える。

 東京都は完全に無観客となる見通しだ。地域によって分かれた判断に疑問の声もある。福島県内で聖火リレー走者を務めた農業古山浩司さん(45)は「全国一斉に無観客にすべきだ。宮城、福島の現状を伝える復興五輪であってほしかったが、既にコロナ下の開催でその意義が薄れていると感じていた」と話した。

 チケットを持つ人々の反応もさまざまだ。福島県会津美里町の医師斎藤雅文さん(64)は、宮城スタジアム全6日分のチケットを持つ。再抽選の可能性もあるが「一つ二つは当たるだろう。私の残りの人生で次の自国開催はない。現場で試合を見たい」と語る。

 バドミントン女子代表の福島由紀(丸杉Bluvic)永原和可那(北都銀行)の恩師である藤田真人・青森山田高監督(42)は、都内での晴れ舞台を見ようとチケットを確保していたが観戦はかなわない。「この状況なら仕方ない。無観客でもベストを尽くしてほしい」と選手たちの活躍を願った。

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