(10)耳飾り花火は遠くまたたけり/細谷 喨々(1948年~)

 耳飾りという映像がまず飛び込んできます。その後には遠くで開いて散る花火。その遠近感を楽しむ一句です。近くの花火大会にやってきたのでしょうか。耳飾りは一緒に来た人かも、たまたま隣り合った人かもしれません。花火へ向ける目線の途中に、大きく揺れる耳飾りがあります。それは息が触れるほど近くの美しさであり、その対比もあって夜空の花火がより遠く美しく感じられます。大きく広がる夏の夜空、あなたのそばには誰がいますか。句集『二日』より。(及川真梨子)

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秀句の泉

 「秀句の泉」は、俳句の魅力を伝えます。執筆は俳人の永瀬十悟さん(福島県須賀川市)、浅川芳直さん(宮城県名取市)、及川真梨子さん(岩手県奥州市)の3人。古典的な名句から現代俳句まで幅広く取り上げ、句の鑑賞や季語について解説します。

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