(10)耳飾り花火は遠くまたたけり/細谷 喨々(1948年~)
耳飾りという映像がまず飛び込んできます。その後には遠くで開いて散る花火。その遠近感を楽しむ一句です。近くの花火大会にやってきたのでしょうか。耳飾りは一緒に来た人かも、たまたま隣り合った人かもしれませ…
関連リンク
- ・(9)玉葱の皮や歯ブラシの水を切る/一力 五郎(1902~1947年)
- ・(8)江戸の頃光りし星を見てビール/狩野 敏也(1929~2019年)
- ・(7)夏芝の針の光や休館日/津川 絵理子(1968年~)
- ・(6)七夕や叶ふと思ふ心美(は)し/南 十二国(1980年~)
- ・(5)遠雷や蝶の来てゐる松静か/大峯 あきら(1929~2018年)
「秀句の泉」は、俳句の魅力を伝えます。執筆は俳人の永瀬十悟さん(福島県須賀川市)、浅川芳直さん(宮城県名取市)、及川真梨子さん(岩手県奥州市)の3人。古典的な名句から現代俳句まで幅広く取り上げ、句の鑑賞や季語について解説します。