河北春秋(7/13):人気若手落語家、三遊亭わん丈さんのオリジ…

 人気若手落語家、三遊亭わん丈さんのオリジナル作品に『拝啓 浦島太郎さん』がある。よく海辺を散歩するおじいさんが竜宮城に行った噺(はなし)だが、テーマは海洋プラスチックごみ問題。いつの間にか竜宮城が大変なことになっていた▼出迎えたイルカは硬いプラスチック製の輪が体にはまって苦しそう。乙姫様と楽しく語らっていたら、口の中がザラザラする。海中に漂う小さなプラの粒を吸い込んでいた。どれもこれも「わしらがポイ捨てしたプラ製品のせい」とわん丈さん▼世界自然保護基金(WWF)ジャパンによると、世界中で毎年1000万トン以上のプラごみが海へ流れ出し、漂ったり海底に沈んだりしているという。ウミガメの体内から大量のレジ袋が出てきても、何の不思議もない世の中になっている▼「砂浜にも大量に埋もれています」と仙台高専総合工学科の園田潤教授が話す。地中レーダーと人工知能(AI)を搭載したロボットで名取市閖上の海岸を調べ、今までに約1万4000個ものプラごみを探知して掘り出した▼驚くことに身近な浜にも深刻なプラ汚染が及んでいる。わん丈さんにはぜひ続編もお願いしたい。砂浜で玉手箱を開けたら、そこもまた、知らぬ間に大量のプラごみに汚染されていた…という「落とし噺」。(2021・7・13)

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