(11)一匹のまづ一本のくもの糸/佐川 盟子(1962年~)
朝露にぬれるクモの巣は美しく、私はその精巧さについ見とれてしまう。作者が非凡なのはそれがどうやってできたのかまで考えていること。立派なクモの巣ができるまでの作業や時間を思う。さかのぼれば「一匹」の「…
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- ・(10)耳飾り花火は遠くまたたけり/細谷 喨々(1948年~)
- ・(9)玉葱の皮や歯ブラシの水を切る/一力 五郎(1902~1947年)
- ・(8)江戸の頃光りし星を見てビール/狩野 敏也(1929~2019年)
- ・(7)夏芝の針の光や休館日/津川 絵理子(1968年~)
- ・(6)七夕や叶ふと思ふ心美(は)し/南 十二国(1980年~)
「秀句の泉」は、俳句の魅力を伝えます。執筆は俳人の永瀬十悟さん(福島県須賀川市)、浅川芳直さん(宮城県名取市)、及川真梨子さん(岩手県奥州市)の3人。古典的な名句から現代俳句まで幅広く取り上げ、句の鑑賞や季語について解説します。