(13)飼へぬかもしれぬ金魚を掬ひけり/鶴岡 加苗(1974年~)
金魚掬(すく)いの屋台には、1畳ほどの小さなプールが置かれ、小さな金魚があちらこちらへ泳いでいます。その中の1匹をなんとか掬うことができましたが、帰る家には金魚鉢も水槽もなく、家族が飼うことを承諾し…
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- ・(10)耳飾り花火は遠くまたたけり/細谷 喨々(1948年~)
- ・(9)玉葱の皮や歯ブラシの水を切る/一力 五郎(1902~1947年)
- ・(8)江戸の頃光りし星を見てビール/狩野 敏也(1929~2019年)
「秀句の泉」は、俳句の魅力を伝えます。執筆は俳人の永瀬十悟さん(福島県須賀川市)、浅川芳直さん(宮城県名取市)、及川真梨子さん(岩手県奥州市)の3人。古典的な名句から現代俳句まで幅広く取り上げ、句の鑑賞や季語について解説します。