福島県郡山市が、逆境を乗り越えて夢を追い続ける農業者の「物語」発掘に力を入れている。畑違いの世界に飛び込んだ新規就農者の挑戦や先代の背中を追い続ける若手生産者の姿を、市のホームページで紹介してきた。安積の原野を切り開いて今日の隆盛を築いた郡山に受け継がれる開拓魂に着目し、全国に農産物を売り込もうという試みだ。
「就農のきっかけは?」「実際の作業を見せてください」。農業が盛んな三穂田地区で8日、サラリーマンから転身して家業を継いだキュウリ農家松井弘信さん(43)の取材があった。
「元々のきっかけは東日本大震災でした」と松井さんが語り始める。福島県の農産物は東京電力福島第1原発事故の影響で市場から消えた。「うちで作った野菜はあんなにおいしいのに…」。子どもの一言が松井さんの背中を押した。
最盛期には午前2時から午後8時まで収穫、選別、箱詰め、摘果と作業が続く。就農4年目の昨年は「A品」と呼ばれる最高品質を出荷量の9割で達成。それでも「放射性物質の検査が続くうちは、農家の苦労も続く」と時折、厳しい表情を見せた。
郡山の農業者を紹介する「フロンティアファーマーズ」は2018年度に始まった。オンライン販売に取り組む生産者を支援しようと市が発案し、本年度で4年目となる。
「渋谷生まれの元ライターが育てるトマト」「一つの巣箱から始まった養蜂一家の70年」「父と肉牛肥育の腕を競う若手農家」…。これまでに紡いできた物語は27を数える。
取材を担当するライター高橋晃浩さん(48)は「毎回、自分で道を切り開いてきた人々の言葉に心打たれる」と言う。カメラマン佐久間正人さん(49)は「土と共に生きる充実感や原発事故に立ち向かう決意を引き出したい」と抱負を語る。
「作り手の顔が見えれば、食はもっと楽しく豊かになる。同時に、令和の時代にも息づく郡山のフロンティアスピリットを記録にとどめたい」と市園芸畜産振興課の小林宇志(ひろし)さん(43)。本年度は予算を拡充し、小型無人機ドローンも駆使して動画の制作にも取り組んでいる。
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