(15)東山回して鉾を回しけり/後藤 比奈夫(1917~2020年)

 本来であれば、7月17日は祇園祭の山鉾(やまほこ)巡業。今年はコロナ感染症の影響で中止である。筆者はまだ一度も実際の山鉾巡業を見たことはないが、京都に行ったときに四条通りの先に見えた東山は「京都東山三十六峰俄(にわ)かに起こる剣戟(けんげき)の響きイ」という口上を思い出して印象深かった。その東山を回すように、鉾が見事に回転する。鉾と山を一体にした見方が面白い。作者は昨年、103歳で生涯現役の俳句人生を全うされた。句集『花匂ひ』より。
(浅川芳直)

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秀句の泉

 「秀句の泉」は、俳句の魅力を伝えます。執筆は俳人の永瀬十悟さん(福島県須賀川市)、浅川芳直さん(宮城県名取市)、及川真梨子さん(岩手県奥州市)の3人。古典的な名句から現代俳句まで幅広く取り上げ、句の鑑賞や季語について解説します。

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