(18)竜神の大欠伸かな南吹く/及川真梨子(1990年~)

 「南吹く」が季語。夏はむんむんと南風が吹く。「黒はえ」と言うと、永遠に続きそうな梅雨闇の感じ。そんな梅雨前線が吹っ飛ばされるといよいよ夏本番、これも竜神様の欠伸(あくび)の仕業なのであります、という信仰心あつい一句。夏は自然界のいろいろな匂いを感じる季節。不謹慎な私は「むわっという海の香りもひょっとしたら竜神さんの口臭かもしれぬ」と得心。作者は本欄「秀句の泉」の木曜・日曜担当の平成2年生まれ。「むじな 二〇一七」より。
(浅川芳直)

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秀句の泉

 「秀句の泉」は、俳句の魅力を伝えます。執筆は俳人の永瀬十悟さん(福島県須賀川市)、浅川芳直さん(宮城県名取市)、及川真梨子さん(岩手県奥州市)の3人。古典的な名句から現代俳句まで幅広く取り上げ、句の鑑賞や季語について解説します。

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