(18)竜神の大欠伸かな南吹く/及川真梨子(1990年~)
「南吹く」が季語。夏はむんむんと南風が吹く。「黒はえ」と言うと、永遠に続きそうな梅雨闇の感じ。そんな梅雨前線が吹っ飛ばされるといよいよ夏本番、これも竜神様の欠伸(あくび)の仕業なのであります、という…
関連リンク
- ・(17)夜濯や会ひたき人は星のひと/山田 牧(1972年~)
- ・(16)前任の残してゆきし蝿叩き/西山 ゆりこ(1977年~)
- ・(15)東山回して鉾を回しけり/後藤 比奈夫(1917~2020年)
- ・(14)サルビヤを咲かせ老後の無計画/菖蒲 あや(1924~2005年)
- ・(13)飼へぬかもしれぬ金魚を掬ひけり/鶴岡 加苗(1974年~)
「秀句の泉」は、俳句の魅力を伝えます。執筆は俳人の永瀬十悟さん(福島県須賀川市)、浅川芳直さん(宮城県名取市)、及川真梨子さん(岩手県奥州市)の3人。古典的な名句から現代俳句まで幅広く取り上げ、句の鑑賞や季語について解説します。