(19)夏帽が見え逞しき顔が見え/佐藤 海(1959年~)
夏帽はつばの広い麦藁(むぎわら)でしょう。まず帽子、次に日焼けした逞(たくま)しい顔見えます。白い歯も覗(のぞ)いたかもしれません。炎天下の作業中でしょうか、きっとこちらの声掛けに振り向いたのでしょ…
関連リンク
- ・(18)竜神の大欠伸かな南吹く/及川真梨子(1990年~)
- ・(17)夜濯や会ひたき人は星のひと/山田 牧(1972年~)
- ・(16)前任の残してゆきし蝿叩き/西山 ゆりこ(1977年~)
- ・(15)東山回して鉾を回しけり/後藤 比奈夫(1917~2020年)
- ・(14)サルビヤを咲かせ老後の無計画/菖蒲 あや(1924~2005年)
「秀句の泉」は、俳句の魅力を伝えます。執筆は俳人の永瀬十悟さん(福島県須賀川市)、浅川芳直さん(宮城県名取市)、及川真梨子さん(岩手県奥州市)の3人。古典的な名句から現代俳句まで幅広く取り上げ、句の鑑賞や季語について解説します。