犯罪被害者・遺族のケア急務 8割以上が心身の不調訴える

 宮城県内の犯罪被害者や遺族の8割以上が事件後に心身の不調に苦しんでいることが、みやぎ被害者支援センター(仙台市青葉区)のアンケートで分かった。収入減を訴える人も5割以上いて、センターは心身のケアと日常生活を取り戻す支援の充実を求めている。

 アンケートは被害後の悩みや必要な支援策など9項目を質問した。センターが対応した殺人や強盗、ドメスティックバイオレンス(DV)などの被害者や遺族ら46人に3~4月に調査票を郵送し、30人から回答を得た。

 被害後の悩み(複数回答)では心身の不調(83・4%)が最も多かった。精神科医や心理カウンセラーの受診者が多く、性犯罪の被害女性からは「男性に恐怖心を抱くようになり、男性を前にすると思考が止まる」との声もあった。

 加害者に反省がなく傷付いた(75・0%)と、加害者との対応に困惑(67・8%)が続き、加害者との関わりに不満や不安を訴える意見が多かった。収入減による生活上の不安(53・3%)や休職・退職せざるを得なくなった(43・3%)など、日々の生活に支障を来していることも浮き彫りになった。

 必要な支援策(複数回答)は、捜査などの情報提供と警察などへの付き添い(80・0%)が最も多く、弁護士紹介と加害者に関する情報提供(66・7%)が続いた。

 2000年に設立したセンターが被害者にアンケートをしたのは初めて。佐々木広美事務局長は「犯罪が被害者の心身に強い衝撃を与え、社会生活にまで影響が出ていることが裏付けられた。被害者が日常を取り戻せるよう、自治体に支援条例制定を働き掛けたい」と語る。

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