底引き網など「お試し漁業体験」 いわき市などが新事業

 福島県いわき市といわき市漁協が、沿岸漁業の担い手確保に乗り出した。漁師や水産加工業者らが連携し、「お試し漁業体験」のプログラムを展開する。東日本大震災後、漁業者が減る中、水産業に関心のある人材を掘り起こし、将来の就業につなげたい考えだ。

1日に始まった高校生向けのお試し漁業体験。参加した2人が漁協幹部から漁具の説明を受けた

 お試しプログラムは、同市久之浜地区で実施。参加者は地元漁師に「弟子入り」して漁船に乗り、底引き網漁を実際に体験する。水産加工業者の下で魚の加工技術も学ぶ。期間中は地区内にある移住促進施設に宿泊する。

 1回のプログラムは日曜~金曜の6日間。一般の部は10月に計3回を実施する予定で、各回2人の参加希望者の募集を1日に開始した。年齢、性別、居住地などは問わない。応募後、面談を行う。

 一般の部に先立ち、地元の高校生を対象としたお試しプログラムが1日、始まった。小名浜海星高海洋科の3年生2人が参加し、漁協幹部から説明を受けた。

 同市の沿岸漁業の2020年の水揚げ量は979トン。震災前(10年)の18・6%にとどまる。漁協組合員は295人で震災前から約160人減少し、平均年齢は65歳で高齢化が進む。

 福島県の沿岸漁業は、東京電力福島第1原発事故後に続けてきた試験操業が3月末に終了。本格操業に向けた移行期に入っており、水揚げ量の拡大を目指している。技術習得には時間がかかるため、人材の確保が課題となっている。

 いわき市漁協の江川章組合長は「水揚げ量を増やしていくには新しい力が必要だ。今回の取り組みをきっかけに1人でも2人でも漁業に興味を持ってもらい、水産業界の活性化につなげたい」と話した。

 一般の部の募集期間は31日まで。連絡先は市水産課0246(22)7487。

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