瑞巌寺の「秘仏」特別開帳 憤怒の表情で取り除く

重要文化財の秘仏・不動明王像

 宮城県松島町の瑞巌寺の宝物館特別展示室で、重要文化財の秘仏・不動明王像が展示されている。普段は宝物館の収蔵庫に保管されており、東日本大震災の発生から10年を迎えたのに合わせ、犠牲者の鎮魂や被災地の復興を祈願して特別展示された。9月12日まで。

 不動明王像は高さ約64センチで、燃えさかる炎を背負って両目を見開き、歯をむき出しにした憤怒の表情で見る者をにらむ。右手の剣で煩悩や厄災を切断し、左手の綱で縛って、後背の火炎で焼き尽くすとされる。

 平安時代の高僧慈覚大師円仁が制作したと伝わる五大堂の五大明王像5体のうちの一つで、1本のケヤキから造られたという。通常は33年ごとに五大堂でご開帳される。次回に五大明王像5体がそろって公開されるのは2039年の予定。

 稲富慶雲管理課長は「不像明王には厄災や災いの一切を取り除いて幸福をもたらす利益がある。像と向き合って震災10年への祈りをささげ、新型コロナウイルスなど現在の問題の解決を願ってほしい」と話した。

 宝物館では期間限定の御朱印帳と御朱印を頒布する。特別展示室には三聖堂の秘仏・「聖観世音菩薩(ぼさつ)像」や、仙台市在住の墨画家一関恵美さんの作品も展示している。一関さんは墨でハスの花を描くワークショップを7日に境内で開く。

特別展示されている不動明王像
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