仙台七夕、出店も生ビールもなし 感染止まらぬ中の実施

 新型コロナウイルスの感染拡大で東北の夏祭りが軒並み中止となる中、6日に予定通り幕を開けた仙台七夕まつり。開幕前日に宮城県内の新規感染者が100人を超える「逆風」にさらされながら、伝統行事の継承と感染防止策を両立させようと、関係者は知恵を絞る。

商店街に設置された「コロナ対策ステーション」。通行人の体温がモニターに映し出される=6日正午ごろ、仙台市青葉区中央2丁目

 主会場となる仙台市中心部のアーケード街で、大きなゲートが見物客を出迎える。2カ所に設けられた「コロナ対策ステーション」だ。サーマルカメラで通過する人を検温し、モニターで体温を確認できる。37・5度以上で数字が赤く表示される。

 近くには主催の仙台七夕まつり協賛会のスタッフが常駐し、手指消毒やマスク着用の協力を呼び掛けた。他に委託スタッフによる「除菌隊」14人が配置され、会場内のベンチなどを手分けして消毒した。

 県外からの来場自粛に加え、初日は平日だったこともあり、会場内で人の流れが滞らず、目立ったトラブルもなかったという。担当者は「まつり開幕と感染急拡大が重なってしまい、直接厳しい声が寄せられることも覚悟していた」と胸をなで下ろす。

 今年は会場内で観覧しながらの飲食を制限した。食べ物の店頭販売はできず、青葉区の商店街周辺の出店は例年の2割に減った。

 出店が扱う商品も様変わりした。一番町四丁目商店街にアンテナショップを構える「マルニ食品」(登米市)は、東北の有名ラーメン店が監修した袋入りの中華麺を特価で販売。土屋浩樹ブランド運営部部長(56)は「本来なら試食で客を集めたいが、今回は仕方ない。少しでも地域に貢献できればいい」と話した。

 くじ引きや射的の出店を設けたのは、ディスカウント量販店「ドン・キホーテ仙台駅西口本店」。秋山浩利店長(35)は「単価の高い生ビールを売れないのは痛い。出店の売上げは例年の50~60%になればいい方だろう」とみる。

 バルーンを路面販売する「ドリーム」(神奈川県平塚市)の垣花太郎社長(49)は、手持ちぶさたな様子。「いつもなら順番待ちの子どもに囲まれるんだが…。七夕飾りは少ないし食べ物の出店もない。『お祭り』の感じがなくて、さみしいね」と苦笑いした。

 
 コロナ下でなければ、まつり期間に土日を含む絶好の曜日の並び。協賛会の担当者は「平日の初日は想定程度の人出。最終日は悪天候が予想され、7日に来場が集中する可能性がある。安全に安心して仙台七夕を楽しんでもらえるよう心掛けたい」と気を引き締める。

仙台七夕まつりが始まったマーブルロードおおまち商店街(タイムラプス撮影)
河北新報のメルマガ登録はこちら
新型コロナ関連

企画特集

先頭に戻る