宮城県、まん延防止視野に調整 時短延長「県政としてこれが限界」

村井嘉浩宮城県知事

 新型コロナウイルスの感染再拡大に伴い、仙台市内の酒類提供店などへの時短営業要請の延長を決めた宮城県の村井嘉浩知事は12日、県庁で緊急記者会見を開き「県政としてはこれが限界」と述べ、まん延防止等重点措置の適用を視野に政府と調整する方針を明らかにした。同席した専門家は病床の逼迫(ひっぱく)に触れ、「このままでは救える命を救えなくなる」と感染防止策の徹底を県民に改めて求めた。

 「全国で感染が広がる中、このやり方を続けても患者が減る可能性は低いと思う。行政が今やれる限界だ」。会見で村井知事は手詰まり感をにじませた。

 県内の新規感染者は12日、過去最多の220人に達した。村井知事は「今なら『(重点)措置はやむを得ず』と国に返答する」と説明。「決してためらっているわけではない」と断った上で、政府の対応や感染状況を見極める考えを示した。

 感染急増の背景に関し、知事は大型イベントが相次いだ7月22~25日の4連休で人の移動が増えたと分析。宮城スタジアム(宮城県利府町)で21~31日にあった東京五輪サッカーの有観客試合の影響を問われると「無観客で行った福島なども感染が拡大している。(指摘は)当たらない」と答えた。

 時短要請の期間延長に当たり、対象地域を仙台市以外に広げなかった理由については「各首長から、午後9時以降も開いている店は地方はほぼないと聞いている」と述べるにとどめた。

 一緒に記者会見した郡和子仙台市長は、新規感染者の主体が高齢者から20~50代に移っていると説明。「いつどこで感染してもおかしくない。最も厳しい局面」と訴えた。

 会見に同席した冨永悌二東北大病院長は、救急患者を収容できない事態、がん患者の手術待機など病床逼迫の具体例を挙げ、「今、ぎりぎりの線にある」と危機感をあらわにした。

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