コロナ禍、歯科受診二の足 感染者多い南東北で減少顕著に

 新型コロナウイルスの感染拡大で、2020年度の東北の歯科受診件数は南東北3県で減少が顕著だったことが河北新報社の調査で分かった。東北各県では夏以降、受診控えが少しずつ解消に向かったが、南東北3県は夏前の落ち込みが響き、20年度全体で前年度を最大4・1%下回った。

専門家「ためらわず治療を」

 6県の歯科受診件数はグラフの通り。

 首都圏との往来が多く、東北の中で感染者が目立った宮城、福島は初の緊急事態宣言発令後、外出自粛ムードが高まった5、6月に前年度同月比でそれぞれ約15%減少した。県境付近で独自に検温を実施するなど警戒を強めた山形は前年度の5、6月に比べ約17%減った。

 東北各県では感染の「第2波」が収束に入った10月以降、前年の受診件数を上回る月もあったが、「第3波」が到来した年末から年明けまでの時期に再び減少に転じた。

 20年度全体では、7月まで感染者ゼロが続いた岩手は前年度比0・6%減。1・5%減の青森、1・6減の秋田を含め、北東北3県はほぼ前年度並みに回復した。一方で南東北3県は宮城4・1%減、山形3・9%減、福島3・2%減と減少幅が大きかった。

 宮城県歯科医師会の山田真常務理事は「歯科医院を起因とするクラスター(感染者集団)は全国でもほとんどない。歯科受診の安全性への理解が進むに従い、受診件数は直近まで回復を続けている」とみる。

 その上で「各県の歯科医師会は感染対策を徹底するよう各医院などを指導している。必要な治療や定期検診は、ためらわずに受けてほしい」と呼び掛ける。

 歯科受診件数は、社会保険診療報酬支払基金(東京)に対する各医療機関からの診療報酬支払い請求件数に基づき、河北新報社が独自にまとめた。

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