故田中角栄元首相の語録にある。「椅子から30センチ飛び上がった」。福田赳夫、大平正芳、三木武夫3氏と争った1972年の自民党総裁選。陣営は最初の投票で「悪くても180票」と読んだ。ふたを開けたら156票。福田氏とわずか6票差▼このときの感想が冒頭の言葉。3人が動いただけで同数になる。楽観から一転、肝を冷やしただろう。決選投票は大差で福田氏を破ったが「角福の怨念」は政権運営に影を落とした▼同じ楽観でもこちらは「根拠なき」が付く。菅義偉首相の新型コロナへの対応。発信が楽観に偏るばかりで判断を誤ってきたとの指摘である。首相は「客観的な事実や数値に基づき説明してきた」と言うが、第5波でワクチン接種頼みの限界を露呈した▼首相にとって楽観視できない重大事は別のようだ。あす投開票の横浜市長選。立候補した盟友を全面支援する。内閣支持率は低迷続き。お膝元で存在感を示し、自民党総裁選と秋の衆院選に向け求心力回復を狙う算段というが▼楽観的な票読みをした角栄さんは冷や汗を「30センチ」のユーモアに変換した。首相は間もなく就任1年。椅子から30センチ以上飛び上がるべき誤算は幾度も。その度に人ごとのような釈明が繰り返され国民の不安は募る。根拠なき楽観はもう許されない。(2021・8・21)
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