感謝を胸に選手団先導 東京パラ開会式で旗手のトライアスロン・谷

 感謝の気持ちを胸に選手団を先導した。24日に国立競技場であった東京パラリンピックの開会式で、トライアスロン女子の谷真海(39)=サントリー、気仙沼市出身=が旗手を務めた。「開催国の代表選手として参加することは夢のよう」。万感の思いで大役を務めた。

開会式の入場行進で旗手を務める谷=24日午後9時35分ごろ、東京都の国立競技場(佐藤将史撮影)

 「大会開催も自分自身の出場も全てが奇跡的だと感じています」。大会は新型コロナウイルスの感染拡大で1年延期され、直前まで開催の是非が問われた。谷自身も代表内定まで苦しい道のりを歩んできた。

 選手として大会招致に携わってきた。2013年9月の国際オリンピック委員会(IOC)総会は最終プレゼンテーションでスピーチ。東日本大震災後に他の選手と復興活動に携わったことを振り返り、「スポーツの力」の大きさを訴えた。

 これまで3大会に出場。「競技を通して、困難から踏み出す力や生きていくヒントを多くの人に伝えたい」。04年アテネ・パラリンピックに初出場した頃から思いは変わらない。

 「失ったことやできないことを嘆くのではなく、自分の力を最大限出す」。障害を特徴と受け止め、ありのままを受け入れることを大会から学んできた。結婚後は生涯スポーツとして取り組めるトライアスロンに本格転向。2大会ぶりの出場を果たした。

 15年に長男が誕生。家族に支えられての出場は過去の大会と重みが違う。「みんなを前向きに、笑顔にしたい」。澄んだ表情が開会式のハイライトだった。
(剣持雄治)

開会式に登場したパラリンピックのシンボルマーク「スリーアギトス」(下)と打ち上げられた花火=24日午後8時15分ごろ、国立競技場(佐藤将史撮影)
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