宮城ひとめぼれ1万円割れ 21年産概算金、コロナで需要減

 全農宮城県本部は10日、県内各農協に支払う2021年産米の概算金を決めた。主力品種のひとめぼれ(60キロ、1等米)は20年産比3100円(24・6%)減の9500円。新型コロナウイルスの影響で業務用米の需要が落ち込み、20年産米の在庫が積み上がっている事情などを踏まえた。1万円割れは米価が急落した14年産の8400円以来、7年ぶり。

 県産米の概算金の推移はグラフの通り。21年産は主力の全5品種が下落した。デビュー4年目のブランド米「だて正夢」は、同比4300円(30・6%)減の1万円。産地間競争の激化を受け、価格を抑えることで販売先を確保し、知名度の向上やリピーターの増加につなげたい考え。

 ササニシキとつや姫はともに9600円で、それぞれの下げ幅は3100円、3000円。もち米のみやこがねもちは500円減の1万3000円。

 主食用米の需要が年約10万トンのペースで落ち込む中、コロナ下で外食需要の縮小が重なり、県の民間在庫量(6月末現在)は、東北6県で最多の約13万5000トンに上る。

 需給改善に向けて飼料用米などへの転作を拡大し、県の21年産主食用米の作付面積は前年より約5%減る見込みだが、作柄概況(8月15日現在)は「平年並み」。東北の他県は全国唯一の「良」となった青森を筆頭に豊作基調で、作況次第では余剰感が膨らむ可能性がある。

 東北6県の21年産米の概算金と目安額は10日に出そろい、主力品種は1万円前後に設定された。全国の主産地でも業務用を中心に大幅な引き下げが相次いでいる。

 全農宮城県本部の関係者は「極めて厳しい金額。需給緩和の状態が続いて先が見通せない状況から、慎重に設定した」と説明。「作柄や新たな対策などによって集荷・販売が見込めた段階で、機動的かつ速やかに追加払いができるよう準備する」と話す。

 各農協は県本部の概算金を基に、農家に支払う生産者概算金を決める。

関連タグ

河北新報のメルマガ登録はこちら

企画特集

先頭に戻る