犠牲者4747人の名つづる 陸前高田の住職、月命日に読み上げ

 岩手県陸前高田市竹駒町にある荘厳(しょうごん)寺の本堂に、岩手県を中心に東日本大震災で亡くなった4747人の名前が掲げられている。住職の高橋月麿さん(75)が半紙に一人ずつしたためた。書き終えて初めて迎えた月命日の11日は朝から全員の名前を読み上げ、追悼した。

震災で犠牲になった人々の名前が一人ずつしたためられている

 記された4747人は、被害が大きかった陸前高田市や大槌町など県内沿岸部で亡くなった人のほか、内陸の盛岡市や遠野市、茨城県や北海道などに住所地があった犠牲者。宮城、福島両県は含まれていない。

 4回に分けて1人ずつの名前を読み上げ、地震が起きた午後2時46分には境内にある鐘を11回鳴らした。

 荘厳寺は震災の津波で当時の住職が亡くなり、跡を継いだ住職が高齢だったため、2019年4月に高橋さんが引き継いだ。震災の記録誌にあった犠牲者の名簿が目に留まり、改めて慰霊しようと一人一人の名前と年齢をつづり始めた。

 20年2月に陸前高田市、大船渡市、住田町の気仙地域1999人の名前を書き終えた。その後、新聞報道を基に約1年かけて岩手県全域へと広げた。

 高橋さんは「名前を見て一人一人を思い返すことが供養になる。元気な姿でも怒られた記憶でもいい。親戚や友人にぜひ会いに来てほしい」と語る。

 現在は宮城県の犠牲者の名前をつづり始めた。「震災の13回忌までに宮城と福島で亡くなった人たちも書き終えたい」と誓う。

 連絡先は荘厳寺0192(55)4235。

河北新報のメルマガ登録はこちら
3.11大震災

復興再興

あの日から

復興の歩み


企画特集

先頭に戻る