<撮れたて とうほく食紀行>初秋爽やか「春」柔らか/岩手・岩手

 どこまでも続く高原に、緑のじゅうたんが広がる。岩手県岩手町のブランドキャベツ「いわて春みどり」の畑だ。その向こうでは岩手山(2038メートル)が裾野を延ばしている。

 「サラダに最適だよ。甘くて柔らかくて生が一番」。朝から収穫に励む農業生産法人「グリーンズタカムラ」の高村豊さん(32)が取れたての「いわて春みどり」を差し出した。

 春系キャベツ故に「春」の字が付くが、岩手町では冷涼な気候を利用した6月下旬から10月までが収穫期。柔らかな葉はデリケートで栽培が難しい。夏場中心に出回る希少さもあって年々人気が上がっている。

 岩手県は明治時代から昭和30年代まで、「南部甘藍(かんらん)」という硬い寒玉系キャベツで市場を席巻した。「柔よく剛を制す」。消費者の好みの変化を捉え、柔らかさで一大産地復活を目指す。
(写真映像部・小林一成)

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とうほく食紀行

 自然に恵まれた東北は食の宝庫。歴史に育まれた伝統食や、生産者が情熱を傾ける食材もある。カメラで斬新に切り取り、撮れたてをおいしくお届けする。


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