(70)鵙の贄ここより大気乾きゆく/角谷 昌子(1954年~)
鵙(もず)は小型ながらも肉食の鳥です。捕まえた虫やカエルを木の枝に刺す「はやにえ」という習性が知られています。冬の間の備蓄という説もあるようですが、食べずに干からびて残されるものも多く、理由は解明さ…
関連リンク
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- ・(68)おぶさつてすすきぶつぶつ芒(すすき)にいふ/森川 光郎(1926年~)
- ・(67)月光のまぶしき部屋に帰りきし/名取 里美(1961年~)
- ・(66)ふんふんと小さき茸出てきたる/対中 いずみ(1956年~)
- ・(65)をかしいから笑ふよ風の歩兵達/鈴木 六林男(1919~2004年)
「秀句の泉」は、俳句の魅力を伝えます。執筆は俳人の永瀬十悟さん(福島県須賀川市)、浅川芳直さん(宮城県名取市)、及川真梨子さん(岩手県奥州市)の3人。古典的な名句から現代俳句まで幅広く取り上げ、句の鑑賞や季語について解説します。